赤坂のウィスキーバーで手軽にウィスキーを飲み比べ。個室利用で歓送迎会・記念日パーティーにも。
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2025/12/01

2025/12/01の営業日誌


12月の最初の月曜日。
扉を開けば、いつもの個室がすでに温まっていた。

常連のメンバーたちが並び、
今日はその上司まで連れてきてくれたという。
紹介が紹介を呼び、人が人を招く。
広告費ゼロの、静かで確かな広告塔たちだ。

「ここなら新人を連れてきて、飲み方も教えられるだろ」
そんな声が自然と出る空気。
個室が持つ“人数の伸びしろ”が今日も力を発揮した。

上司は最初の一杯をゆっくりと味わい、
「このハイボール、美味しいな……」
と静かに目を細める。

今日は“飲みやすい一杯”が心に触れたようだ。
ウイスキーの扉は、押すときよりも
そっと触れた瞬間に開くことがある。



そのあと、
カウンターにふらりと来られた別のお客様が
こう言った。

「実は、東京に来るたびに紹介したい店があって……
ここなんです」

個室が空くまで、しばしカウンターへ。
そのわずかな時間でさえ、
棚のアニメラベルに目を輝かせてくれていた。

「これ、エヴァのラベルですよね。
値段とか関係なく、ただ“好き”で置いてるのが伝わるなぁ。」

そう言って笑う横顔を見ながら、
“好きという熱”は距離を超えて届くものだと思った。

そして、個室が空くと、
「ああ、この落ち着きとゆったりとした空間。
ここで商談も、部署の飲み会も助けられましたよ」
と自然に口にしてくれた。

紹介してくれる人がいて、
その人がまた誰かを連れてくる。
こちらが宣伝する前に、
勝手に説明してくれる——
そんな時間が、今日も流れていた。



最後に、常連のひとりが言った。

「ここの PB ボトルもね、
甘いのとか、香り強めとか、伝えると選んでくれるんですよ。
私もう何杯も飲みました」


その言葉に、
信頼というものは“売る前”ではなく
“売った後”に積み重なるんだと改めて気づかされた。



静かな月曜日。
リピーターに支えられ、
温度のある時間に助けられた一日。

“赤坂ニート・ハイボール”も、
“ウイスキー自由研究”も、
まだ物語の途中。

ここから先、どんな世界まで届くのか。

12月2日(火)
予約はまだゼロ。
それでも、明日もまた
知らない誰かのドラマがカウンターの前で始まる気がする。

今日も静かに、明日を待つ。

2025/12/01の営業日誌
2025/12/01の営業日誌

2025/11/29

11月29日(土)の営業日誌


◆ 今日のハイライト──満席のカウンターで

今夜のカウンターは珍しくご予約だけで満席だった。
いくつかお断りしてしまったのは申し訳ないけれど、
それだけこの空間を求めてくれる人が増えたのだと思うと、胸の奥があたたかくなる。

「このあと予定があって…それまでここで飲んでいたくて」
「ずっと気になってたウイスキーを飲みに来ました」
そんな言葉を聞くたびに、
日々の発信が誰かの夜に届いていることを実感する。

自由研究のカウンターは、今日も静かに賑わっていた。

「秩父のイチローズモルトって、こんな味わいなんですね…」
驚いたような、嬉しそうな表情。
その瞬間を見られるだけで、この店を続けてよかったと思える。

そこへ、別のお客様。
「ウイスキー初心者の友人を連れてきました。
色々試して楽しんでもらえたらと思って…」

こういう“誰かを連れてきたい店”になったことが、
何より嬉しい。

そして始まった今日の研究テーマは「シェリー酒」。
オロロソ、ペドロヒメネス、フィノ、クリーム。
ウイスキーを育てる樽の“元の味”を辿る小さな旅。

「……え、これ好きです。
もうペドロヒメネス樽のウイスキーじゃなくて、
ペドロヒメネスそのものをボトルで欲しいかも…」

完全に扉が開いた時の顔だった。
ひとつの好奇心が、静かに世界を広げる瞬間。

「自分はクリームシェリーかな…これ美味しい」
そんな声も聞こえる。

ウイスキーだけじゃない。
その背景にある“物語”に触れた時、人はもっと自由になる。

夜も更けて、ふと懐かしい方が来店された。
話してみると、実に五年ぶりの再会だったという。
なのに不思議と“初めまして”のぎこちなさはない。
SNSのおかげで、時間の距離が曖昧になる──
そんな面白さも感じた。

スタンプラリーの参加者も来てくれた。
ただ無理はしてほしくないので、
先にスタンプだけ押してお渡しする。
「無理して飲まなくて大丈夫ですよ」と伝えると、
皆ほっとしたように笑う。
こういう優しい時間が、この店らしい。

気づけば、今週だけでカウンターに20名以上。
出会いが続くことは奇跡みたいで、でもそれが日常になっていくのがありがたい。

11/30(日)はお休みをいただきます。
また12月1日、
静かに灯るカウンターでお待ちしております。

11月29日(土)の営業日誌
11月29日(土)の営業日誌

2025/11/29

11月28日(金)の営業日誌


今日の店は
冬の入り口らしい静けさをまとって始まった。

個室では
ワインをゆっくり傾けながら🍷
深く静かな会話が続いていく。

緩やかな温度だけが漂い、
その空気に呼応するように
カウンターにも人が流れ込んできた。

「こんなにライ系のバーボンを並べて飲んだの初めてですよ」
「イチローズのオロロソも面白いですね」

自由研究は、
その人の“知らなかった角度”を照らす灯りみたいなもので
味覚の中に新しい扉がひとつずつ開いていく音がした。

そして突然、
あの奇妙な話題が出る。

「この店といえば……GoogleのAIが生み出した“赤坂ニート・ハイボール”ですよね」

名物でもなんでもないのに、
もう“名物みたいな顔”をし始めているのがなんとも可笑しい。



自由研究が進むたび、
お客は皆、自分の“偏り”から少し解放されていく。

「家やフェスだと、自分の好きな方向に寄っちゃうので……
こうやって少しずつ試せるの、本当にありがたいんですよね。」

選択肢の多さは、人を迷わせるのではなく、
“自分の知らなかった自分” に出会わせるのかもしれない。



営業時間も終わりに近づいた頃、
またひとり、
会社の飲み会を終えたばかりの若い人が
疲れた足取りでカウンターに落ち着いた。

「同年代の飲み友達って全然いないんですよ」
「ここで20代の人に出会えるなんて……嬉しいです」

見知らぬ誰かと、
たまたま並んで座っただけなのに、
人はなぜかすぐ心を開くことがある。
バーという場所が持つ、不思議な作用だ。

そのうちに
いつも最後に出てくる“ラーメンの話題”になり、
空腹感だけが優しく残る。🍜



そして今日は、
未来の樽の話まで飛び出した。

「最近プライベートカスクの話をよく聞くんで……
もし面白い樽があれば、自分も出資しますよ。」

樽を“みんなで買う時代”が来るなんて、
10年前には想像もしなかった。
けれど、こうして自然に話題に上がるあたり、
ひとつの信頼が育っている証拠でもある。



最後に、
今日出会った2人が
ちょっと照れながら言葉を交わした。

「また会えたら嬉しいです。」
「赤坂だから来やすいし……本当に良かったです。」

こういう瞬間を見ると、
店は飲む場所ではなく、
“人生の季節が交差する場所” なんだと思う。



カウンターには馴染みの顔があり、
そこに新しい顔が静かに混ざっていく。
この“流れ”がある限り、
店はずっとゆっくり成長していくのだろう。



◆ 【お知らせ】

11月29日(土)
カウンターはご予約で満席です。

個室のみ空いております。

土曜日らしい、
平日とも少し違う“のんびりした時間の流れ”で
静かに飲みたい方は、
個室にてゆるりとお過ごしください。

お待ちしております。

11月28日(金)の営業日誌
11月28日(金)の営業日誌

2025/11/29

11月28日(金)の営業日誌


今日の店は
冬の入り口らしい静けさをまとって始まった。

個室では
ワインをゆっくり傾けながら🍷
深く静かな会話が続いていく。

緩やかな温度だけが漂い、
その空気に呼応するように
カウンターにも人が流れ込んできた。

「こんなにライ系のバーボンを並べて飲んだの初めてですよ」
「イチローズのオロロソも面白いですね」

自由研究は、
その人の“知らなかった角度”を照らす灯りみたいなもので
味覚の中に新しい扉がひとつずつ開いていく音がした。

そして突然、
あの奇妙な話題が出る。

「この店といえば……GoogleのAIが生み出した“赤坂ニート・ハイボール”ですよね」

名物でもなんでもないのに、
もう“名物みたいな顔”をし始めているのがなんとも可笑しい。



自由研究が進むたび、
お客は皆、自分の“偏り”から少し解放されていく。

「家やフェスだと、自分の好きな方向に寄っちゃうので……
こうやって少しずつ試せるの、本当にありがたいんですよね。」

選択肢の多さは、人を迷わせるのではなく、
“自分の知らなかった自分” に出会わせるのかもしれない。



営業時間も終わりに近づいた頃、
またひとり、
会社の飲み会を終えたばかりの若い人が
疲れた足取りでカウンターに落ち着いた。

「同年代の飲み友達って全然いないんですよ」
「ここで20代の人に出会えるなんて……嬉しいです」

見知らぬ誰かと、
たまたま並んで座っただけなのに、
人はなぜかすぐ心を開くことがある。
バーという場所が持つ、不思議な作用だ。

そのうちに
いつも最後に出てくる“ラーメンの話題”になり、
空腹感だけが優しく残る。🍜



そして今日は、
未来の樽の話まで飛び出した。

「最近プライベートカスクの話をよく聞くんで……
もし面白い樽があれば、自分も出資しますよ。」

樽を“みんなで買う時代”が来るなんて、
10年前には想像もしなかった。
けれど、こうして自然に話題に上がるあたり、
ひとつの信頼が育っている証拠でもある。



最後に、
今日出会った2人が
ちょっと照れながら言葉を交わした。

「また会えたら嬉しいです。」
「赤坂だから来やすいし……本当に良かったです。」

こういう瞬間を見ると、
店は飲む場所ではなく、
“人生の季節が交差する場所” なんだと思う。



カウンターには馴染みの顔があり、
そこに新しい顔が静かに混ざっていく。
この“流れ”がある限り、
店はずっとゆっくり成長していくのだろう。



◆ 【お知らせ】

11月29日(土)
カウンターはご予約で満席です。

個室のみ空いております。

土曜日らしい、
平日とも少し違う“のんびりした時間の流れ”で
静かに飲みたい方は、
個室にてゆるりとお過ごしください。

お待ちしております。

11月28日(金)の営業日誌
11月28日(金)の営業日誌

2025/11/28

11月27日(木)の営業日誌

~2025/11/27(木)のハイライト~
今日のカウンターは、
静かに始まり、思いがけず深いところへ沈んでいく一日だった。

開店してすぐ、ふらりと現れたのは
ある蒸溜所の設立者。
肩書きをひけらかすでもなく、
ただ一杯を楽しむように腰を下ろし、
そこから小さなセミナーのような時間が流れ始めた。

ワイン樽の呼吸と木目の癖。
醸造の微細な温度。
北海道の冬道で、
「車がスリップしてハンドルが効かない時があるんだ」と語る独特の感覚。

その話はどれも、
液体の向こう側にある“土地”や“時間”の匂いがした。
気づけば、カウンターにいた三人全員が
静かにその世界に連れ込まれていた。

やがて会話はいつもの自由研究へと戻り
別のお客様が笑いながら扉を開けた。

「まさか週3回来るとは思ってませんでしたよ。
 先輩に連れてこられた最初の日から、
 なんだか“続きが気になる店”で…」

今日はその人の提案で、
“家で飲めるピートウイスキーの比較回”。
自分でテーマを持ってくる自由研究は、
やっぱりその人の生活や癖がそのまま現れて面白い。

途中、電話が鳴り、
個室とカウンターに予約が重なる。
しっとりと会話だけが流れていき、
世界線は違えど、
どの席にも同じ“余白”が漂っていた。

最近とくに、
来店前から自由研究のテーマを決めてくる人が増えている。
「今日はアランを飲み比べる日」
「嘉之助で旅をしてみよう」
「イチローズモルト祭りだ」

気づけば、
自由研究という名前が、
ただのプランではなく“思考のスタイル”になりはじめている。

研究には、
必ず“仮説”と“検証”がある。
今日のテーマを決めるという行為は、
お客さん自身が“自分の味覚の旅路”に仮説を置いて、
それを確かめに来ているということなのかもしれない。

そう思うと、
バーという場所はただ酒を飲む場所ではなく、
“自分の興味に正直になれる場所”なのだと
静かに腑に落ちた。



◆ 2025/11/28(金)

カウンターは
🈳6席のみ。

静かな華金を過ごしたい人にこそ、
今日のラシュランはちょうどいい。

しっとり、のんびり、
ウイスキーを片手に自由研究の続きを楽しみに来てください。

カウンターにてお待ちしております。

11月27日(木)の営業日誌
11月27日(木)の営業日誌